コロナ感染拡大で「児童労働増加の危機」を国連が警鐘。余った年賀状で、貧困が加速する途上国を在宅支援~はがき10枚が働く少女たちへの授業1回分に~「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」実施中
1月17日 お年玉年賀はがき当選番号発表
《ニュースレター》新型コロナウィルスの再拡大が世界的に進む中、国連機関の発表によると感染拡大の結果、児童労働者数が20年ぶりに初めて増加し、数百万人もの子どもが労働に従事させられるおそれがあると警鐘を鳴らしています。国際協力NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」(東京都新宿区、代表理事・坂口和隆)は、書き損じや未使用のはがき・切手を集め、貧困が加速する途上国の教育支援活動等に活かす「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」を2021年3月31日(水)まで実施しています。お年玉年賀状の当選発表は1月17日(日)に実施、はずれたはがきでも寄付できます。
国連機関のユニセフ(国連児童基金)とILO(国際労働機関)が共同発表した報告書*によると、世界的なパンデミックにより2000年以降に9,400万人減少していた児童労働が、増加の危機にあると警鐘しています。また20年12月に公表された「児童労働白書2020*」では、増加の背景にコロナ禍による家計の貧困化を大きな要因として挙げています。貧困層では日雇い労働・非正規雇用である場合が多く、コロナ禍で失業又は収入減となった家庭が、不足する収入を子どもを働きに出して、児童労働によって補わざるを得ない状況が発生しています。さらに保護者が感染した家庭などは、主要な収入が絶たれて児童労働への依存が強まり、既に働いている子どもの長時間労働化や環境悪化が懸念されると指摘しています。
- はずれた年賀状も対象!郵便料金改定で不要になった過去の切手も有効活用
本キャンペーンは、誤字など書き損じたはがきや過去の年賀状、喪中で不要になったはがきなどを全国から集め、33万人以上とされるバングラデシュで児童労働に従事している少女たちの支援活動*などに役立てるものです。お年玉年賀はがきの当選番号発表が1月17日(日)に控える中、抽選にはずれてしまった書き損じはがきの他、郵便料金の改定により不要になった旧価格のはがき・切手も対象に。切手1円からでも参加できます。
今年の目標は70万枚。はがき10枚(約400円)が授業1回分に相当します。社会的に弱い立場にありながら、ますます苦しい状況にある子どもたちを支援します。国内でも生活への影響が長引く中、家にいながら負担なく参加できる支援活動です。ご協力いただいた方に現地の少女からお礼のメッセージレター*が後日届けられます。
※ 寄付は管理費など活動全体にも使用されます。
※ レターは後日、日本国内から郵送します。 尚、個別の返信メッセージではありません。
※出典:ユニセフ( https://www.unicef.or.jp/news/2020/0150.html)
※出典:児童労働白書2020( https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/dtc/child-labour-white-paper.html)
- 「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」概要
●対象
・未投函の郵便(官製)はがき、かもめーる
・書き損じた年賀はがき、過去の余った年賀はがき
・切手(未使用、使用済み)
※私製はがきと投函済みはがきは対象外。
●参加、寄付の方法: 封筒などに入れて、下記までお送りください。
〒169-8611 東京都新宿区西早稲田2-3-1 シャプラニール
「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」係
●受付期間: 2020年12月26日(土)~21年3月31日(水)
- 老若男女だれもが気軽に在宅参加できる「はがき1枚からできる国際協力」
本キャンペーンは、開始以来11年が経ち、老若男女問わず誰もが気軽に参加可能な「はがき1枚からできる国際協力」として国内で広がっています。2019年度は65万枚のはがきが全国から集まりました。「不要なはがきが役に立てて嬉しい」といった声も寄せられています。2021年にはバングラデシュが独立50周年を迎える中、パンデミックによる児童労働増加の危機にある同国を自宅にある不要なものだけで支援ができます。
- “33万人の児童労働“を教育・家事から支援する取り組み
国際労働機関によると現地で家事使用人として働く少女は33万人にのぼるとされています。外から目が届かない家の中で一日中仕事し学校にも行けず、暴力や性的虐待も起きており、最悪の場合は死に至るケースも出ています。教育の機会など子どもの権利が奪われているだけでなく、成長・発達を阻害する危険な労働に従事せざるを得ない環境下にいます。当会は基本的な読み書きや計算・保健衛生などの教育、火や包丁など料理に伴う危険とミスを理由とした雇い主の暴力防止に繋がる家事・生活改善に必要な知識の習得支援などを実施。少女の親や地域住民への意識啓発、行政への政策提言なども行い児童労働のない社会を目指して活動しています。
- 【シャプラニールについて】支援を受けられない「取り残された人々、課題」にアプローチ “すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会”を目指す国際協力NGO
1972年に創立された、特定の宗教、政治、企業、団体に属さない国際協力NGOで、社会や他の援助団体の支援から「取り残された人々」への支援や「取り残された課題」に取り組んでいます。
主にバングラデシュやネパールといった南アジアの貧しい人々の生活上の問題解決に向け、①子どもの権利を守る ②災害に強い地域をつくる ③フェアトレードを通じて共生できる社会をつくるという3つの主な活動を現地と日本国内で行い「すべての人々がもつ豊かな可能性が開花する社会の実現」を目指して活動しています。2022年には創設50周年を迎えます。
シャプラニールとは、私たちの活動の原点であるバングラデシュの言葉・ベンガル語で、「睡蓮の家」という意味です。シャプラ(睡蓮)は、バングラデシュの国花にもなっています。
- ◆団体概要
・団 体 名:特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
・所 在 地:東京都新宿区西早稲田2-3-1 早稲田奉仕園内
・代 表 者:坂口和隆(代表理事)
・創 立:1972年9月1日
・主な活動国:バングラデシュ、ネパール
・主な活動内容:児童教育支援、家事使用人として働く少女たちへの支援活動、先住民族の 子どもたちの文化教育支援、開発教育および出版活動、児童労働の予防と削減、災害緊急支援・復興支援、フェアトレード、スタディツアーなど
・職 員 数:日本:18名、バングラデシュ:13名、ネパール:6名
・公式サイト:https://www.shaplaneer.org/
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